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【マイ・ブロークン・マリコ】あらすじ・ネタバレ、読んだ感想をレビュー

 

案内人
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もし、突然親友が自殺したら

あなたならどうしますか?

そうなるのが薄々わかっていて止められなかったのなら、罪の意識に苦しむのも無理からぬこと。ことによっては自分の方が死にたくなるかもしれません。

平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」は自殺した親友の遺骨を奪って逃避行にでた、一人の女の物語です。

主人公・シイノを旅先で待ち受けるのものは何か、ぜひご覧ください

 

 
 
 
 
 

「マイ・ブロークン・マリコ」あらすじ

社会人のシイノは外回り中に立ち寄った定食屋でラーメンを啜っている時、店のテレビで親友・マリコの飛び降り自殺を知ります。

マリコは父親の激しいDVが原因で心を病み、実家を出た後も父親似のクズ男ばかりと交際を繰り返してボロボロになり、シイノを酷く悩ませていました。

マリコの突然の死に茫然自失のシイノ。空っぽのアパートに一人、自分に何かできることはなかったのかと考えます。

翌日シイノはマリコの父親が内縁の妻と住む部屋を訪れ、親友の遺骨を安置した仏壇に手を合わせます。

その際父親の言動にカッとして、衝動的に骨壺を奪って逃走。窓から飛び下りたのち深夜バスに乗り、生前のマリコと行こうと約束していたまりがおか岬を目指します。

やぶれかぶれの逃避行のはてにシイノを待ち受けているのは一体何なのでしょうか?

 

あたしは骨になったマリコと、最初で最後の旅に出た。 柄の悪いOLのシイノは親友の死を知り、ある行動を決意した。女同士の魂の結びつきを描く鮮烈なロマンシスストーリー!

出典:Amazon

 

「マイ・ブロークン・マリコ」登場人物

【シイノトモヨ】26歳のガラと口が悪いOL。親友マリコを救えなかった罪の意識に苛まれ、彼女の遺骨を奪って逃走します。

【イカガワマリコ】26歳。情緒不安定なメンヘラ。幼少期より父親に虐待を受けていました。生前はシイノに依存しすぎて愛想を尽かされています。

【マキオ】シイノがまりがおか岬で出会った謎の男。

 

「マイ・ブロークン・マリコ」ネタバレ感想

「マイ・ブロークン・マリコ」第一話は大変ショッキングでした。本作の心理描写は大変エモーショナルで、読者の感情をめちゃくちゃにかき回します。

シイノはマリコが情緒不安定なのを理解しながら救えなかった、それどころか突き放した罪の意識に駆られています。

マリコとシイノは中学時代から付き合いが続く親友同士。故にマリコはシイノに依存し倒し、シイノはマリコの尻拭いに奔走します。

マリコが恋人に暴行されていたら夜だろうと関係なく助けに駆け付け、レストランで「しっかりしろ」と説教するのですから、とても面倒見が良いと感心しました。

親しい人が殺されるのと死なれるのならどちらがマシか?答えは人それぞれですが、後者の方がより辛いのではないでしょうか。

前者はまだ犯人を憎むことができますが、後者の場合は相手の異常に気付けなかった自分を責めるしかありません。

シイノもまたマリコを止められなかった自分を責め、悔やみ、どうすればよかったのか自問します。マリコが死んでしまった事実が覆らない以上、後悔が尽きることはありません。

その葛藤が過去回想を交えて息苦しいほどリアルに描写され、読んでいるこちらまで痛みを覚えました。

 

「マイ・ブロークン・マリコ」見どころ

本作は2022年秋に映画化も決定しており、今から楽しみでなりません。

シイノの行動はともすれば極端に映るかもしれませんが、生前のマリコを知っていればこそ、親友を思えばこその逃避行でした。

深夜バスで眠るシイノが膝にのせた遺骨が、中学時代のマリコに変わるシーンは号泣しました。

親しい人と死に別れた経験は誰にでもあります。中には自殺された人もいるかもしれません。本作は遺された人間のグリーフケアを突き詰めた話ともとれます。

マリコはもういませんが、だからといってシイノとマリコと過ごした歳月が消えるわけではありません。だからこそシイノはマリコを思い続けて生きる決断を下します。

女性同士の究極の友情、ロマンシスを描いた珠玉の一冊でした。

 

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