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【バーバ・ヤガー】漫画あらすじ・ネタバレ、読んだ感想をレビュー

 

百合漫画の需要は増える一方、「そして君になる」「citrus:」などアニメ化をはたした傑作は記憶に新しいです。

そんな名作群に先駆けて刊行された「バーバ・ヤガー」は、ヤンデレ百合漫画の金字塔。

今回はヤンデレ百合好きなら必ずハマる

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「バーバ・ヤガー」をご紹介していきます。

 

 

「バーバ・ヤガー」あらすじ

祖母を失ってから一人暮らしをしている女子高生・溝呂木奈江は、小学校時代の同級生・犬丸ほのかの執拗なストーキングに悩まされていました。

犬丸が溝呂木に依存するようになったきっかけは数年前に行われた子供会の遠足。

その遠足に参加した犬丸はキャンプ場のある山で迷子になり、帰ってきた時には「山姥を見た」と青ざめていました。

実際に山ではキャンプに同行した少女が一人失踪しています。

しかし日頃の素行が悪かったせいで誰も犬丸の主張を信じず、虚言癖を疑われて孤立。唯一庇ってくれた溝呂木だけを信頼し、付き纏うようになったのです。

後日開催された子供会の同窓会には、当時犬丸にいじめられていたギャル・本多アッコも参加。

ここでも主張を曲げない犬丸は「山姥なんかいるもんか」とアッコに激しく罵倒されるものの、その後アッコの惨殺死体が発見された事で、山姥の存在が現実味を増していきます……。

 

ある年の子供会のキャンプで起きた謎の少女失踪事件――。以来、活動を停止していた子供会で二泊の同窓会が開かれた。犬丸ほのかはキャンプで目撃した「山姥」を探すために溝呂木と共に参加したが……? 一体「山姥」とは何なのか、そして消えてしまった少女に何が起こっていたのか……!? 鬼才コンビが贈る、異色サスペンス!

出典:Amazon

 

「バーバ・ヤガー」登場人物

【溝呂木奈江】 一人暮らしの女子高生。ショートヘアのボーイッシュな見た目。さばさばした性格で頼りがいがあり、女子に慕われています。幼い頃に両親を事故で失い、祖母に引き取られました。

【犬丸ほのか】 溝呂木のストーカー。子供会のキャンプで山姥を目撃したのがきっかけで心を病んでしまいました。小学生の頃はアッコをいじめており、その事で恨まれています。

【本多アッコ】 溝呂木たちの元同級生。小学生時代は犬丸にいじめられていました。

【松田大気】 子供会のOBで眼鏡をかけた青年。キャンプ場で失踪した少女と繋がりを持っていました。

【豊田乃明】子供会のキャンプに同行した少女。リーダーの恋人とされていましたが、山中で謎の失踪を遂げます。

 

「バーバ・ヤガー」ネタバレ感想

「バーバ・ヤガー」とはロシアの民話に登場する恐ろしい魔女の名前。

本作は子供会のキャンプ中に消えた少女の謎を巡る、フォークロアミステリーとなっています。

話の大筋は豊田乃明失踪の秘密と犬丸が目撃した山姥の正体の考察ですが、いずれも負けず劣らずメンヘラ……もとい、病んで歪んだキャラクターたちの異常な言動にも注目してほしいです。

筆頭は犬丸ほのか。彼女は溝呂木の粘着ストーカーです。溝呂木が出したゴミをあさるのは日常茶飯事、さらには部屋に不法侵入した挙句盗聴器を仕掛けていきます。

作中でもたびたび「ほのかには溝呂木さんしかいません」と繰り返しており、度を越した依存ぶりにはただただ圧倒されました。ヤンデレの極みといえる逸材です。

片やストーカー被害者の溝呂木がまともかというとそうでもありません。

作中では常識人の部類ですが、泣いて縋る犬丸を突き放せず、ずぶずぶの共依存に陥っていくあたりにメンタルの弱さが透けて見えます。

溝呂木の良き理解者として振る舞っていた松田も重大な秘密を隠しており、もはや全員が信用できない語り手。

三巻で明らかになるアッコ殺しの真犯人は予想の範疇にしろ、登場人物たちの精神構造のグロテスクさや、サイコパスな動機には慄きました。

全三巻とは思えない濃厚な話で、特に完結巻に収録された乃明の救い難い生い立ちにはごっそり心を削り取られます。

DV連鎖の悪循環に巻き込まれた乃明がむごたらしく嬲り殺されるまでを本人の視点で描く事で、読後に感じる鬱のエグみが数段跳ね上がりました。

ヤンデレ百合やメンヘラヒロインが好きなら買って損はない漫画です、ぜひお試しを。

 

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